No.157 [鬼畜なり―]
2010年9月号



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 【ひねくれコラム】NO・157
 〈鬼畜なり―〉
▼この手のテーマは靖国問題以上に重い、重たい。TVのニュース
で放映されるや否や即座にチャネルを変える。新聞紙上に掲載され
る記事には正直、眼を背ける。本当は触れたくもない。知らなけれ
ば、観なければ、それにこしたことはない。この紙面で度々、「放
送禁止用語」がでてくるかもしれないが、ご勘弁願いたい。
▼「何なんだ!あの馬鹿親どもは―」。腹を痛めて生んだ子に手を
かけるなんぞ、地獄の閻魔様もびっくり仰天するだろうが。諸々の
事情はあろうが、そんなこたぁどうでもよか。幼い我が子を、年端
もいかない我が子を××するたぁ許すべからず。一千万円の賄賂を
もらったとて駄目。石原東京都知事が許さねえ。昇り竜の小泉純一
郎だって許さねえだろう。
▼子は鎹(かすがい)と云う。〔建材の合せ目をつなぎとめるに打
ち込む両端の曲がった大釘をいう。また親と子の間をつなぎとめる〕
ーともある。すなわち、この世界を形成する貴重な存在が子供なん
だ。おっさん、おばはん、兄ちゃん、姉ちゃんが、どこで転ぼうが、
頭を打とうが興味はなし。
▼成人である以上、分別もつく。そこそこ生きてきて人生経験も豊
富。悔いはあるまい。が―、幼子はそうじゃねえ。これからが人生。
年配者は「生きる」という。子供は「活(い)きる」。これからが人
生の始まり。その大切な世界の財産を虫けらのように扱いやがって、
この鬼畜野郎が―。
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▼遠山の金さんが生きていたらどう云うか。「市中×××の上、
××獄門××首じゃあまだ足りねえ、鬼畜にも劣る行いだ。いや、
鬼畜の方がまだましだい!」ーって、云うだろう。むろん、このよ
うな事件は過去(昔)も多々あった。当時はこれほどメディアも進
歩していなかったため、我々の視聴には入らなかった。
▼小学生高学年頃だったか、斜め前(長屋)の正男と信利がいつも
親父に怒られて家を追い出されていた。夜、家に帰れなくて当時の
広い「共同洗濯場」の天井の鴨居に足と手を絡ませて寝ていた。一
度、一緒に寝ようとしたことがあるが、背中は痛いし、手足はしび
れるし、落ちれば下はコンクリート。それでも彼らは明るかった、
元気だった。今は何をしているだろうか。
▼「しつけ」と当然、「××」は違う。躾(しつけ)とは、その子
の人格の形成に多大なる貢献をする。但し、「寸止め」を知らなけ
れば、しつけなど出来ぬ。己の悪行の数々を顧みれば、人様にしつ
けなんぞ説くこと自体がこそばゆいが―。
▼「個人情報保護法」やら「人権」やらがこの世にはびこるように
なって、事前の危険の察知に困難が伴ってきた。「向う三軒両隣
(むこうさんげんりょうどなり)」の頃がやけに懐かしく思えてく
る今日この頃です。
※なお、この記事は遠山の金さんが書いたことにしてください。異
論のある方は、遠山の金さんまで―。 住所・江戸北町奉行 遠山
左衛門尉景元 TEL・江戸(01)123ー1234迄。    
                         ―夢追人―

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―編集後記―
 今年の夏は暑かった、といよりも異常だった、が正
解。まだまだ厳しい残暑は続いているが……。その余
波は今年の極寒へと踵(きびす)を返すらしい。夏は
暑く、冬は寒いのが商売においては理想というが、そ
れにも限度というものがある。その中で一抹の涼味を
―。
 先日、何気なくインターネットを見ていたら何と、
飛行機〔ルフトハンザ〕の中で枕投げ合戦。題名は
「Pillow Fight Break Out On Airliner」。主語は枕。
「枕は飛行上の機内で闘い合う(飛び交う)」かな。
めがねをかけた恰幅の良いアテンダントが枕をお客さ
んに渡そうとすると、お客さんの一人が投げ返したこ
とで機内で入り乱れての枕投げ合戦が始まる。約40
秒。アテンダントも笑いながら枕投げ。降参したのか
アテンダントはコックピットへ逃げ帰る。お客さんに
軽く手を上げると全員からの拍手。JALや全日空で
は考えられない。ユーモアのセンスが違う。ゲルマン
のユーモアには太刀打ち不可。Unbelieevable! 
                               ―T・K―

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